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さて、11月3日(土)は、文化の日。
急遽、お誘いがあり、飯舘村のイベントに参加してきました。
野﨑洋光さん×上野誠さんの特別トーク
「和の心を学ぶ」
野﨑さんは、福島県出身。
2004年アテネオリンピックでは、長嶋茂雄監督の依頼を受け、
日本代表チームの総料理長を務めた方。
現在は、南麻布の「分とく山」の総料理長。
どうやら、飯舘村までい大使でもあるようです。
上野さんは、奈良大学文学部国文学科教授。
万葉学者。
もう一人、コーディネーターとして、佐川旭さん。
この方も福島県出身。
建築家で、業界では、間取り博士と呼ばれているとか。
飯舘村づくりアドバイザーでもあるようです。
どうやら、トーク内容は打合せなし。
蓋を開けてのお楽しみでした。
意図しては、”型にはめないように”とのこと。
2時間に渡るトークは、
料理のこと、言葉の由来、建物のこと、
昔の人の知恵、
豊かさとは・・・。
教科書や学校では学べない、
体験を通しての学び、
昔の人の知恵、
その中にある豊かさに、
改めて、気づくことができ、
感銘を受けました。
その中で、何点かご紹介します。
①野﨑さんから、牡丹餅&御萩について。
春は、「牡丹の花に見立てて」牡丹餅
秋は、「萩の花に見立てて」御萩
「夏と冬の呼び方もあるの知ってますか?」と野﨑さん。
夏は、”夜船(よふね)”
由来:
音を出さずに作ることができ、いつ搗いたかわからない
⇩
夜は暗くて船がいつ着いたかわからない
冬は、北窓(きたまど)
由来:
いつ搗いたかわからない→月を知らない
⇩
月が見えないのは北の窓だ、ということから。
夏と冬も、別のぼたもちの呼び方があるとは!!
昔の人は、暦のない時代、景色から季節感を持っていたようです。
季節感から言葉ができ、料理にも名付けられる。
季節感 → 文学 → 料理
②ふたつ目は、上野さんの古語の話。
「かたち」を作る話から、
「かた」とは、プレスで作るような、型に入れること。
では、「ち」ってなに?という話に・・・
血、乳、土地など、
「ち」とは、
”生命を感じるもの”
”霊的なエネルギー”
”体にめぐるエネルギー” だと。
③みっつ目は、佐川さんから建築に関わる言葉の話。
日本の建築の美しさは、”まど”
”窓” →英語では、window →windは、風 →風穴である
もうひとつは、
”間土” 間のこと。
昔は、家には床の間があり、掛け軸を飾り、見て楽しむ空間であり、
床の間は、初対面のお客様とも、心を溶かす、
コミュニケーションの場でああったと。
床の間は、家の品格を表す場とも言えるそうです。
玄関は、
”玄妙なる関門”
玄妙は、奥行きある、たたずまい
関門とは、関所のこと。
家族と寛ぎ、楽しむ場であるため、
外での嫌なことを、靴を脱ぎ、持ち入らないようにするところ。
そんな、意味があるそうです。
対談の様子 佐川さん&野﨑さん&上野さん
途中から垂れ幕が上がり紅葉を見ながらの対談
三者三様ですが、同じことをおっしゃっていました。
「体験が大事である」
自然から学び、言葉から学び、体験から学ぶ
現代は、多くの情報で溢れていて、簡単にその情報を得られる。
一番大事なのは、体験して、得ることであると。
例えば、
隣のおばちゃんの漬物が美味しいと聞けば、
作り方を教えてもらい、自分で作ることというように、
ひとりでは得られない情報。
”コミュニケーションに豊かさがある”と。
その中で、
上野さんからは、以下のような言葉が。
「流行 10年、知識 100年、知恵 万年」
いつしか、頭で覚えるような時代になったが、
知恵を学ぼうと。
いつも通りの小さなこと、日々の生活に豊かさがある✨
足りなさの中に豊かさがある✨
深い深い、トークショー✨
和の心を学ぶ、貴重な時間になりました❤
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